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軍艦島(見学ツアー周遊)

長崎港から出発する『現地ツアー』会社は4つ。
(もう一つあるが、これは野々串漁港から出発するチャーター漁船)
注意点は予約していても、その日の天候によって出航、上陸できないことがある点。出航、上陸率は各社の船の設計などによって異なる。ツアー行程の上陸時刻については各社で協議してぶつからないように調整していると思われる。
予約状況によっては当日受付での乗船も可能だが、まだまだ事前予約で満席の日も多いので当日乗船はギャンブル性が高い。
また、周遊、上陸行程は変更されることがあり、料金も各社徐々に値上げされている様子である。
料金の他、長崎市に納める施設利用料300円も船会社が代行収集する。
(以下の船会社料金は2017年7月現在)

『軍艦島クルーズ』
最寄電停『大波止』の長崎港ターミナルから出発する。(受付は少し離れている)
料金がもっとも安価(3600円)で旅行代理店のツアーに組み込まれているのも、概ねココ。
クルーズ船は『ブラックダイヤモンド号』黒とオレンジのカラーが目立つ比較的大きな船で定員200人程度。二階席に屋根が無いので風に吹きさらされるだろうが、写真を撮るにはいいかも。
途中『高島』(ここも元炭鉱の島、軍艦島資料館を見学する)を経由し、ここにも上陸、軍艦島上陸前には周遊もしてくれるので盛りだくさんではあるが、それぞれの時間配分が他社より短くなるため、ちょっと時間は押すかもしれない。
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高島海上交通(軍艦島クルーズ)のブラックダイヤモンド号。二階席の乗客は皆、救命胴衣を着用している様子。

『やまさ海運』
最寄電停『大波止』長崎港ターミナルからの出発。
料金はやや高め(4200円)
クルーズ船は『マルベージャ号』白い大型船で定員は225人と紹介されている。
経由地は無く、軍艦島周遊と上陸のみで目的が絞られているので、時間には余裕があるのではないかと。
料金は早期予約割引が最大20%あるため、上手く使えば実際は一番安くなるかもしれないが、当日の天候によっては貧乏くじを引くかもしれない。予約のキャンセルにはキャンセル料も発生するので思案のしどころ。
上陸証明書がもらえる。

『シーマン商会』
最寄電停は『大浦海岸通』常盤桟橋から出発。
料金は3900円なのだが、ホームページにあるクーポン券(印刷でも携帯電話での表示でも可)を使うと300円引きなので、実質は3600円。かつては小型船『さるく号』での定員45人の少人数ツアーが売りだったが、現在は中型船『さるく2号』に変更され定員は120名となっている。
ここも経由地が無く、軍艦島上陸と周遊のみで、余裕の見学ができるのではないかと。周遊は上陸のあとの復路で行う。
上陸証明書とおみやげの石炭の欠片がもらえる。
運営の特徴として、航行ブログを毎日更新しており、当日の乗客の集合写真の掲載をしている。記念写真を欲しい人には良いサービス(ダウンロードなどして自分で印刷するというサービス)だが、どこの誰だかわからないとはいえ、ネット上で誰でも見れてしまうのもちょっと気にはなるところ。これを良しとするか、良く思わないかでも選択肢は変わって来るかも知れない。
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この時、就航直後だった『さるく2号』二階席は屋根なしだが、乗客は救命胴衣は着けていない。

『軍艦島コンシェルジュ』
最寄電停『大浦海岸通』常盤ターミナルから出発。
少し前に値上げしたため料金は4000円。割引設定が少ないため実質は一番高いかもしれない。
クルーズ船は中型の『マーキュリー号』定員は140人となっている。
経由地は『伊王島』だが上陸するのではなく、乗船、降船ができるというだけ。
波、風があっても出航、上陸を敢行することが多く、上陸率が90%以上と他社の上陸率をかなり上回っている。
ワンチャンスでちゃんと上陸したいという時には堅い選択ではないだろうか。
2015年オープンの同経営の『軍艦島デジタルミュージアム』とセットになって割引、優先搭乗になるプランが出てきているが、デジミュの元の入館料(1800円)がややお高い。
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ワンチャンスだったので軍艦島コンシェルジュを選択したのだが、船の写真をちゃんと撮るのは忘れていた。左に停泊しているのがマーキュリー号。

現地ツアーの船会社は、宿から徒歩ですぐに集合場所に行けるというのと、予約にキャンセル料が無い(天気予報次第で日程を変える予定だったので)、上陸率が高いというので『軍艦島コンシェルジュ』を選択した。
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午前の航程を予約していたので、早めに宿をチェックアウト、国道499号まで出て、集合場所の常盤ターミナルビルに向かう。当日は、雲ひとつ無いという晴天で、天候を心配する必要は全く無かったが、空が青すぎてちょっと目が痛かった。(´Д⊂)写真を撮るとき、空にアクセントが無いのもちょっと不満。

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常盤桟橋へは、ここのガストから海側に入っていけばいいので、初めての訪問でもわかりやすい。


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常盤ターミナルビル、海側が表のようである。

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植え込みのところに看板。

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受付風景。ここは売店にもなっているが、出航前に買い物をする人は見る限りいなかった。天井近くの壁には、乗船した著名人?の色紙が並んでいる。ちなみに一つも誰だかわからなかった。
当日予約無しで訪れた客も受付ができていたので、満席ではなかったようだ。当日客含めて100名強くらいだったと思う。

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受付を済ませたら桟橋へ向かう。時期的には世界遺産登録が決定された直後くらいなので、そういう掲示物が多い。左手奥がマーキュリー号。

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桟橋からターミナルビルを振り返り見る。特に砂になったりはしない。

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これは『はやて2号』という小型の周遊船、後ろのがマーキュリー号だと思う。もう一回り大きい船もあり『ジュピター号』と言うらしい。はやて2号だけネーミングセンスが違う。中型船がマーキュリー(水星)だと、それより小さな船には、プルートーとか名づけるべきだろうか?

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桟橋から望遠で見る『ジャイアントカンチレバークレーン』これはなんと明治(42年)製で原爆投下時も損傷しなかった上、現役稼働中という代物。軍艦島同様、明治日本の産業革命遺産群(世界遺産)のひとつである。

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こっちは出発後、左に写る大型船には『サターン』の文字。

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建造中の豪華客船らしい。

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女神大橋をくぐる。

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女神大橋の下あたりから、『神崎(こうざき)稲荷神社』に登っていけるようだ。といっても、上部の敷地が広く、入り口も別にあるため、ここから登るより、ここに降りてくるという経路が普通のようである。この神社は別名『金貸神社』ともいわれ財運が上がるというご利益があるらしい。

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この小さな島は『高鉾島』、日本で最初に日本人キリスト教徒が処刑された島で、キリシタン殉教の島とも言われる。奥の神之島は過去には島だったらしいが現在は陸続きである。

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神之島教会と岬のマリア像。

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外海に出て行く。

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ほどなく伊王島、ここには現在橋が架かっており、車で直接来ることが出来る。ここからだと軍艦島は目視出来るようだが、さらにクルーズ船に乗ることも出来るわけだ。
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伊王島には宿泊施設が多いような気がする。ここで乗船客を拾ってすぐに再度出航する。


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すぐに高島が見えてくる。元はといえば長崎市の石炭採掘発祥地である。コンシェルジュでは立ち寄ることはなく、横目にすすんでいく。

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軍艦島まであと少し。これはお隣の『中ノ島』ここも炭坑として開発されていたが、思わしくなかったため比較的早期に閉山。閉山後は軍艦島(端島)住人が亡くなった際の火葬場、帰る場所の無い人の墓地として利用された、らしい。よほどこっちの方が心霊スポットっぽい曰くである。リアル葬る島というところか。

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軍艦島(端島)が見えてきた。東側から接近するので、後ろ?の方から近づいていくことになるが、最初に見える建物は高い方が『小中学校』と『65号棟』半分くらいの方が『病院』である。

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65号棟を望遠で。屋上建造物は多分『端島保育園』、途中の階の渡り廊下への階段の崩れ方が激しい。これはもう上り下りできないだろう。

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『端島神社』『2号棟』『3号棟』、神社横の斜面には土砂崩れ防止の網が張られている。

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『軍艦島コンシェルジュ』の周遊は行ったり来たりする時があるらしく、なぜか小中学校の方に戻ってくる。

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一般的に『軍艦島ツアー』のクルーズ船の座席は右側の方が周遊の時、見やすい、写真が撮りやすいといわれるが、この時は左側の方がよかった。(自分は右側)

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北側に回り込んで行く。

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左下の瓦礫みたいのが『映画館』(昭和館)の成れの果て。

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『31号棟』の屋上が崩壊状態。

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全景を撮影できるよう、一旦、軍艦島から離れてくれる。

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行ったり来たりで、病院の裏っ側に。

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65号棟のこの出っ張りはエレベーターシャフトを途中まで建設していた名残らしい。

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神社を望遠で。石碑と鳥居(の残骸)も見える。鳥居と比べるとわかるが、この神殿はえらく大きい。

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桟橋に近づいていく。そろそろ上陸。

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同じアングルはさっきも見たような。

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ブラックダイヤモンド号が乗船中なので、それを待っている様な状況。

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出航するブラックダイヤモンド号。

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『3号棟』(高級職員社宅)を望遠で。

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望遠から戻していなかったため、なんだかよくわからないが、ここで桟橋に接岸している状態。これから上陸します。