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池島(長崎県長崎市外海地区)

まだまだ廃墟ブーム?というものが続いているのかは知らないが、比較的近所なのになかなか行けなかった『池島』(長崎市)を訪問してきた。
廃墟好きの間では軍艦島(端島)よりも自由に散策できるという点で評価が高く「まだいける廃墟」なのではあるが、立ち入り禁止区域が多く、厳密にとは言わずとも無人島ではないため、建物などへの潜入は意外に難しい。
狭い島(0.9k㎡)なので人口は少ないといってもそこそこ人目がある。狭いコミュニティゆえ変なのがいると、すぐに島民の噂になりそうでちょっとあれなのだ。

今回日帰りの予定が崩れ、一泊二日で訪問したのだが、一日目の自分以外の他の観光客は多分0人、二日目は5人くらいだった。その理由は後述する。

池島に渡るルートは、3通りあって、船代は神浦港発、瀬戸港発、佐世保港発の順で高額で神浦港からは350円なのに佐世保港からは1910円も掛かる。しかし住所地の関係から佐世保で乗った方が2時間程度早く着くため、自家用車で佐世保港まで行き、1日貸し駐車場に車を停めて出かけることにする。日を跨いだりすると、時間貸しの駐車場では、泣く事になりかねないので注意したい。

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佐世保港みなとターミナル。ちょっとした複合施設だが、時間もないのであまり中は見ていない。

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この茶色いステーキハウス?の前のところが1日貸し駐車場、600円/1日なので、数時間で出庫するとかなり割高になるが宿泊だと割安になる。みなとターミナルには隣接しているので、徒歩1分である。みなとターミナルにも駐車場はあるが時間貸しなので宿泊には向かない。

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一番左の窓口で池島方面行きの船券を買う。張り紙がたくさんあり、中の人は良く見えなくなっている。船券は半券式で真ん中から切れるようになっているが、基本、乗船時に丸ごと船員から巻き上げられる。
乗換えがある場合にのみ半分に切って(船員が)もぎり、乗り換え時に残りを渡すことになるので、どう転んでも手元に残らない仕組みである。乗船時半券をもらっても、失くすと乗り換え時に海に放り込まれる、かも知れないので注意。

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池島行きは1番船着場から出る。乗るのは写真の船ではないが、この船会社(西海沿岸商船)の高速船は全部『れぴーど』という名前である。後ろに『2』とか『エクセル』とかついて区別されている。

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みなとターミナルの道路側の入り口付近に掲げられた航路図、建物の中には無いので、なんとなく不便な感じがする。航路図を見ると、佐世保からの船は『瀬戸』や『神浦』にも寄港する。どこの港にせよ港までは陸上交通機関を利用しなければならない。とりあえず自分の都合の良い港から出発するしかないのだが、現在はツアー利用であれば長崎港からの出発も出来るようだ。

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朝7時台の便に乗って日帰り旅行にするつもりだったが、自宅から佐世保まで乗用車で2時間掛かる。朝5時には出発できなかったため、14時台の便に時間を合わせた。一日2便なのでこれが行きの最終便なのだ。
画像は乗っている「れぴーど2」船内。かなりの年季が入っています。シートの生地がかなりへたれておりヘッドシーツもなにかヨレヨレ。結構、廃れ感が味わえる古い船。

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高速船なので、展望デッキは無く、結構な飛沫と振動で舷窓はつねに水かぶり状態。不鮮明な写真だが多分これが、最初の寄港地、大島のはず。

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二番目の寄港地、『松島』だったと思う。特徴がある写真が取れていないので後から見るとよくわからない。

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次の港は島ではなく『大瀬戸』島っぽく見えるが、多分これが瀬戸港だったと・・・

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『池島』に到着。・・・舷窓の飛沫は最高潮で、島は島だが、池島かどうかよくわからない。が、このあと到着するので間違いなく池島。島の全景を展望したければデッキのあるフェリーにのるかツアーのマーキュリー号に乗るのが良いかも。

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池島で降りた客は2人、先に下りてしまった人物は炭鉱会社の人らしいので、この日のこの便での観光客は自分ひとりらしい。

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これが、乗ってきた『れぴーど2』池島方面行きの高速船の中では一番小さいらしい。乗船時間は約1時間程度で15時50分頃到着。

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このあと、れぴーど2は終点の『神浦』へ向かう。20分後くらいにもう一度、『池島』に戻ってくるが、それが佐世保行きの最終便になる。20分で日帰り観光は無理なので、宿泊がほぼ確定するわけだ。野宿が出来るのか、も考えて見るが、とりあえずシュラフなどは持ってきていない。

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港の対岸には、炭鉱施設あとがほとんどそのままの状態で残っている。こうやって見渡すことは出来るのだが、ほとんどの部分は立ち入り禁止区域だ。

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港の案内板。簡単な池島の歴史が書かれている。炭鉱の閉山は平成13年(2001年)11月29日。池島港はもともとは大きな池で、これを海とつないで港にしたらしい。池島の名前の由来でもある。

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なるほど、こうやって見ると、もともとは『池』というのがそこはかとなく伝わってくる。

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池島港の乗船客待合所。道路から港へ張り出したコンクリートの上に建ててあり建物下は倉庫になっている。

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切符の販売窓口はあるが、従業員だけでなく地元の人も出入りしている。ポスターは何枚か貼られているが、池島関連のパンフレット類はなぜか、ほとんど置いていない。

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港の待合所には、なぜか置いていないが、他の施設ではだいたい置いてある手書き風ウォーキングマップ。数年前のものからほとんど変わっていないが、現在の人口は更新されていてリアルな過疎化が感じられたりする。
一周したって4kmの距離しかないので、一日歩けば大抵のところは見て周れるだろう。
電動自転車のレンタルもあるが、返却が15時までとなっているので、注意したい。(歩くのが嫌ならフェリーで車ごと来るのが良いかも)

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マップの裏面。池島の歴史(港の案内板と同じ内容)と3つの港への船の時間が書かれている。以前は佐世保発着の船の時間表が記載されていなかったが、追加されたということは、佐世保から来る観光客も増えてきたのかもしれない。まあ一日数人だとは思われるが。

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港の周りを回ってみると、方々で不気味とかいわれている『ブイアート』の広場がある。細かくは見ていないが、かつて正面にすえられており、特に不気味といわれていた『ドラミちゃん』が見当たらない。ん、植え込みの中のリボンをつけたのが、ドラミちゃんだろうか。

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島内一周の順路としては、島の北側を南西に向かって歩くのが順当な感じ?なので港の北側に見える団地に向かって歩くことにする。

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団地を抜けた坂の途中に『火力発電造水所跡』が見える。住宅の真横付近に火力発電所があるという立地も狭い島ならではだろう。

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この辺の角を曲がると画像とは反対側に団地が見えてくる。ちょっと写りが小さいが、ここの何の店かよくわからない商店で『電動自転車』をレンタルできる。くれぐれも15時までということを忘れる無かれ。ちょっと見難いが、販売機前にバス停。

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手書きにしては、わかりやすい看板?のみなとショッピングセンターだが、既に営業はしていない。中に入ることは出来るが、壁に少々の資料が貼られているくらいで、奥、上階には進めない。

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みなと近くの団地はまだまだ普通な感じの現役っぽい団地である。空き部屋のほうが多そうだが、一棟に数部屋は誰か生活している様子。

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ぼちぼちと洗濯物などが干されている。

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殿のヤグラ跡という碑?を発見。いや、痕跡も復元モニュメントもないので、ただの団地の植え込みである。

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途中ガソリンスタンドを発見。どう見ても営業している風には見えないが、島の車両はどこで給油するんだ?

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ヤギ発見、なんでもイノシシ避けの効果があるとか無いとか。もともと池島にはイノシシはいなかったのだが、近年、松島から泳いで渡ってきて繁殖を始めたらしい。

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団地が切れ始める坂道にドカッと居座る『火力発電造水所』道よりかなり低いところに立てられていて、ガードレールを跨いで侵入しようとすると、発電所側の地面は大怪我するくらいは低いところにある。降りれないことは無いが、廃施設であっても、事務所と職員が現役である以上、炭鉱会社の職員の目は光っていると思う。

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発電と、海水から真水(生活用水)を作る造水所を兼ねていた。

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発電所から少々登ったところに『変電所』があり、入り口前にはバス停も設けられている。観光以外で誰が降りるのか、という感じ。

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降りたところで、立入り禁止の鉄条網だしねえ。

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変電所付近から、海側を見下ろすと、廃屋かどうか微妙な感じのする木造家屋群がある。この辺は、炭鉱開発前からある集落らしい。

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見上げれば、池島小中学校の校舎が見える。さらに上が『四方山』の頂上。

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もう少し登ると、池島鉱業所跡。藪と鉄条網で奥の方は全くわからない。

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『鉱業所』バス停もあるが、観光客が降りても藪と鉄条網でどうしょうもないのでは。

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更にもう少し登ると、かつての市街地??に到着。案内看板の後ろに『長崎市役所出張所』的な施設が見える。

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バス停の名は『新店街通り』かつての繁栄が・・それほどは感じられないか。

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長崎市の出張所。正面から。『長崎市役所外海地域センター池島事務所』というのが正式名称らしい。食うに困らない役人ならここで暮らすのも悪くは無いな、とも思う。

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シャッター商店街前の道路で『すもう』?をしているヌコ。

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シャッター商店街の作りは、概ね一階半分くらいが店舗、裏側と二階が住居という作りのようである。

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裏に回るとこんな感じになっていて店はやって無くても人は住んでいるような気配がする。

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元は個人経営の専門店街だったのだろうが、現在営業している店は、売れるものなら何でも売る的な商売になってしまっている模様。

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一つ内側の通りに入ると、『スナック』『雀荘』『ボーリング場』が立ち並ぶが、見ての通り営業はしていない。こんなスペースにボーリング?と不思議に思えば、4レーンの小さな遊技場だったらしい。

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中に入るのを忘れてたが、これは池島地区公民館。入れば資料展示などあると思う。

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公民館の斜め前に、消防署?ではないだろうが、消防車の待機所がある。たまにはボヤ騒ぎくらいはあるんだろうか。

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消防署?の斜め後ろにあるのが、島唯一の宿泊施設『池島中央会館』元が何なのかよくわからないのだが、3階の部屋のほとんどはもとから個室の作りになっており、設計時から宿泊室は備えていた風。といっても収容人数はせいぜい20人くらいなので、今後、池島観光が大流行したらここだけではとてもまかなえないかもしれない。(木造の廃旅館は港近くに一つあるが・・)
もう少しウロウロしたかったので、会館には立ち寄らず、玄関先から電話で空き部屋の確認と予約だけは済ませて、また移動する。

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中央会館正面付近にある廃墟建物。鉄条網に囲まれている。

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現役建物の隣は廃墟、というよりは廃墟群の中に現役建物が点在しているという趣。

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南の方に登っていくと、廃墟団地群に入っていくことになるが、だんだん植物の侵食が激しくなってくる。
 
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他でも使われている団地間の通路はそこそこ整備されているが。

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まったく使われていないところはこの通り。

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それでも隙間なく鉄条網で囲まれているので、藪との二重の障害で容易には建物に近づけない。

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高いところに登ってきた。ここは草の丈が若干低いので、遠くに海が見える。

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ちょっと、お邪魔します。無人の部屋はある程度は整理がされているようで、畳は結構はがされている。

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一般の住宅でも、部屋数は結構あるのだが、洗面所は相当に簡素。コンクリート打ちっぱなしである。キッチンの見当たらない間取りの部屋もある。

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団地の建物は、おおむね四階建て。

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周囲の建物はすべて廃墟にもかかわらず、廃団地の狭間に現役の銭湯がある。入湯料は100円。

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このあたりは、ちょっと整備されている感じの建物群。しかし人の気配はない。近年に全世帯退去したのかもしれない。

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松島鉱業の研修所跡。団地間のわき道から上っていったところにあった。

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